この記事ではM&A仲介会社の中でも特におすすめできる会社を、ボイスノート会員609人へのアンケート調査から決定したランキングでご紹介します。
ランキング以外にもM&A仲介会社の役割や選び方、手数料の仕組みなどをご紹介します。
M&A仲介会社選びにお悩みの方は是非参考にしてみて下さいね。
M&A仲介会社の人気ランキング!
M&A仲介会社といっても、大手企業から新興企業まで数多くのM&A仲介会社が存在します。
最終的には担当者の対応の良さや手数料の金額など判断すべきですが、数多くのM&A仲介会社を調べるのはとても時間がかかってしまいます。
そのような場合に、多くの人が選ぶM&A仲介会社の人気ランキングは1つの判断基準になります。
そこで今回はすでに一定数の支持を集めているM&A仲介会社を5つ厳選した上で、ボイスノート会員609人へのアンケート調査により、実際に評判の良いM&A仲介会社をランキング形式でご紹介します。
さっそく1位から順番に確認していきましょう!
第1位 M&Aキャピタルパートナーズ
M&AキャピタルパートナーズはM&A仲介会社の中でも草分け的存在の会社であり、会社名をご存知の方も沢山いらっしゃるのではないでしょうか?
銀行・証券会社・税理士事務所など様々な協業先や会社の認知度の高さにより日々多くの譲渡・譲受ニーズが全国から集まっているため、譲渡・譲受のどちらも納得のいく条件での取り引きが可能となっています。
注目ポイントPoint.少数精鋭の非常に優秀なメンバーがサポート
おすすめポイントPoint1.料金体系が良心的で中小企業向き
Point2.M&Aの得意分野は調剤薬局関連
M&Aキャピタルパートナーズの基本情報
住所 | 〒100-6738 東京都千代田区丸の内1-9-1 グラントウキョウノースタワー38階 |
資本金 | 25億円 |
電話番号 | 03-6880-3800 【平日】10:00~20:00 |
M&Aキャピタルパートナーズの詳細情報
【優秀な社員が少数精鋭でサポート】
「M&Aキャピタルパートナーズ」は社員の給与が高いということでも認知度が高いです。
そのため非常に優秀なメンバーが少数精鋭で在籍しており、2014年には東証一部上場を果たしているので、着実に成長をしている会社と言えるでしょう。
【料金体系が良心的で中小企業向き】
M&Aのスキルに関してとても高いですが、料金体系はとても良心的。
成果報酬に近い比較的安価な料金体系で依頼をすることができるので、大手企業からの依頼というよりかは、中堅・中小企業を対象としてM&A仲介サービスに特化したM&A仲介会社のイメージが濃いです。
【M&Aの得意分野は調剤薬局関連】
また「M&Aキャピタルパートナーズ」は調剤薬局関連の事業譲渡・買収を得意分野としているので、該当する経営者の方で事業譲渡・買収を検討している方は問い合わせてみても良いかもしれませんね。
第2位 日本M&Aセンター
日本M&Aセンターは全国の公認会計士・税理士が共同出資で創設した30年近くの実績がある完全独立系のM&A仲介会社となっております。
そのような背景もあり、メンバー個々のM&Aに関する知識や経験も非常に豊富で、クライアントからの信用もとても厚いと評判です。
他にご紹介しているM&A仲介会社と変わらず、納得出来る事業譲渡・譲受が出来るでしょう。
おすすめポイントPoint1.士業専門家によるサポート
Point2.中堅・中小企業を対象にしたきめ細やかなフォロー
日本M&Aセンターの基本情報
住所 | 〒100-0005 東京都千代田区丸の内一丁目8番2号 鉃鋼ビルディング24階 |
資本金 | 13億円 |
電話番号 | 0120-03-4150(電話相談) |
日本M&Aセンターの詳細情報
【士業専門家によるサポート】
日本M&Aセンターは社内にも30名の士業専門家によるサポートチームや250名超のコンサルタントが在籍しており、現在でも1,670近い士業事務所と連携するなど、案件リスクへの対応に力を入れているところが特徴とも言えるでしょう。
【中堅・中小企業を対象にしたきめ細やかなフォロー】
日本M&Aセンターは中堅・中小企業を対象にしたM&A事業を展開しており、対象となる経営者の方はきめ細やかなフォローを受けられます。
第3位 GCA
GCAは独立系専業M&Aアドバイザリーファームとして「クライアントのために本物のM&Aアドバイスをしたい」という思いに共感した仲間が集まって2004年に創業した会社です。
そのメンバーのスキルも非常に高く、M&Aの担当目線だけではなく、本当に自社の経営者目線を持って、的確にサポートを行ってくれると評判も上々です。
注目ポイントPoint.海外関連M&Aが強い
GCAの基本情報
住所 | 〒100-6230 東京都千代田区丸の内1-11-1 パシフィックセンチュリープレイス丸の内30階 |
資本金 | 3億円 |
電話番号 | 03-6212-7100(代表電話) |
GCAの詳細情報
【海外関連M&Aが強い】
GCAは日本のみならず、海外展開や海外の企業への事業譲渡・譲受などにも対応している会社ですので、海外の会社からの依頼も多いグローバル企業の色が濃いのが特徴と言えるでしょう。
現在の日本では「M&A」自体がまだマイノリティであり、事業譲渡・買収と聞くと、あまり良い顔をされない方が少なからずいます。
しかし海外ではM&Aはごく一般的な事業経営の一つとして認知されているため、日本国内で良い事業譲渡先が見つからなかったとしても、積極的に「M&A」を行っている海外法人の中で良い巡り合わせがあるかもしれません。
海外にも目を向けてM&Aを検討している方や、海外企業の買収を検討している方は一度問い合わせてみてはいかがでしょうか?
第4位 フォーバル
フォーバルは創業以来30年以上の運営実績を誇っており、これまでの対応者数は年間延べ20万人に上ります。
多くの経営者の事業譲渡や事業承継に向き合ってきた実績の中から得たノウハウや技術、知識が豊富にある会社で、各社の実情に応じた事業承継の実行支援を行っています。
注目ポイントPoint.難易度の高いM&Aにもきめ細やかに対応
フォーバルの基本情報
住所 | 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-52-2 青山オーバルビル14階 |
資本金 | 41億円 |
電話番号 | 0120-37-4086 【平日】9:00~18:00 |
フォーバルの詳細情報
【難易度の高いM&Aにもきめ細やかに対応】
「フォーバル」の特徴としては、きめ細やかな対応、これまでの実績はもちろん、従来の情報通信機器やOA機器の保守メンテナンスサービスにとどまらない企業経営支援サービスを全国約2万社に提供してきました。
ですので、その全国2万社のコンサル先ネットワークを活かし、スピーディーに譲受候補先のご紹介ができる事も特徴と言えるでしょう。
「他社に相談したけど会社規模が小さく断られた」
「債務超過、赤字だけど会社を残したい」
といった事業譲受候補が見つからず、不安な気持ちになっている経営者の方はまずはこの「フォーバル」に問い合わせしてみることをオススメします。きっと納得できる取り引きが出来るはずですよ!
第5位 ストライク
ストライクは公認会計士が主体となって設立したM&A専門の会社です。
ストライクのメンバーは、企業評価や譲渡スキームの立案といったM&Aの重要業務に精通した公認会計士、並びに金融機関出身者などM&A仲介実績の豊富な経験者や大手企業のM&Aに関して携わっていた方が沢山在籍しています。
おすすめポイントPoint1.インターネットM&Aサービス
Point2.M&A情報Webメディア
ストライクの基本情報
住所 | 〒100-0004 東京都千代田区大手町1-9-2 大手町フィナンシャルシティグランキューブ18F |
資本金 | 8億円 |
電話番号 | 0120-552-410 |
ストライクの詳細情報
【インターネットM&Aサービス】
「ストライク」では”インターネットでM&A”を先駆ける「SMART」というWEBサイト・サービスを運営しています。
譲渡したい会社の事業内容や買収情報をインターネット上(SMART)に掲載することによって、買収を検討している事業者に向けて、相手先企業を探索してもらうことがサービスとなっています。
時間と空間の制約を受けないネットのメリットを最大に活かしたこのサービスは、現在までに多くの企業が利用しており、日々有効なマッチングをリードしています。
【M&A情報Webメディア】
日本国内ではまだ一般的とは言えない状況を打破、また、「M&A」の認知度を上げて、取り組む参入障壁を取り除くために、M&Aに関する情報発信サイト「M&A Online」を運営更新しています。
「M&A Online」は「ストライク」社が独自に収集したM&Aに関してのデータ分析のほか、実務から時事問題まで幅広く提供しています。
M&Aを検討している方であれば、この「M&A Online」をチェックしている人もいるのではないでしょうか?
ランキングの根拠となったアンケート結果をグラフで紹介!
M&A仲介会社の人気ランキングの結果はいかがだったでしょうか?ランキング第1位となったのはM&Aキャピタルパートナーズでした!
ここではランキング結果の根拠となったアンケート調査の結果をグラフで確認してみましょう。
最も利用したいM&A仲介会社は?
根拠となる調査レポートはこちらに掲載しています。
第1位であるM&Aキャピタルパートナーズは607人中174人(約28.6%)が支持しています。
少数精鋭の優秀なメンバーによるサポートや中小企業向けの良心的な料金体系が人気につながったようです。
第2位である日本M&Aセンターは609人中171人(約28.1%)が支持しています。
士業専門家チームによる強力なサポートや中堅中小企業を対象にしたきめ細やかなフォローが、多くの人を魅了しているようです。
第3位であるGCAは609人中106人(約17.4%)が支持しています。
海外M&A案件に強く日本国内外から最適な交渉相手を見つけ出してくれる点が好まれているのだと思われます。
今回ご紹介したM&A仲介会社の人気ランキングはあくまでアンケート調査に基づいたものであるため、必ずしも上位があなたにとって最適であるとは限りません。
しかし、M&A仲介会社選びに悩んでしまっている人にとって、おすすめランキングは1つの判断基準になります。
様々な要素を比較しながらも、自分にとって最適であるM&A仲介会社をぜひ見つけてくださいね!
M&A仲介業者の役割とは?
企業の売買・譲渡を考えるにあたって、願わくは最適な条件で合意に達したいものです。
その際、経営者自ら案件を探し回り、条件提示し交渉していくということは大変な作業です。
顧問の会計士や税理士に相談を持ち掛ける方がほとんどですが、会計や税務は企業の一要素に過ぎず全体的な企業評価を要するM&Aとは一線を画します。
そのため、相談を受けた会計士や税理士がM&A仲介業者を紹介することも少なくありません。
また会計士や税理士、あるいは弁護士らがコンサルティング業務を兼ねてM&A仲介業を立ち上げるケースもあります。
グローバルスタンダードを目指す大企業にとっても、事業承継に悩む中小企業にとってもM&Aは重要な戦略であり、M&Aを円滑に進めるためにM&A仲介業者の存在は欠かせません。
簡単ではない事業承継
企業間の売買が容易でないことは誰もが知ることです。
けれども、会社の資産価値と経営状況を把握しておけば何とかなるものと思い、経営者本人が行動し、知人や友人に相談して売買契約を結んでしまうというケースもあります。
決して間違った方法ではありませんし、M&Aに要する経費が少なくてすむというメリットがあります。
ただし、交渉が難航したり後々のトラブルを誘発したりすることもあり、お薦めできる方法ではありません。
なぜならば、会社の資産というものは目に見えない要素が多分に含まれているからです。
経理や会計のプロでなければわからない部分も多く、そのような不確定要素を携えて売買交渉に臨むということは困難を極め、大きな損失を招きかねない行為だからです。
M&Aのリスク回避のために
わかりにくい資産のひとつに電話加入権やゴルフ会員権があります。
もはや換金価値ゼロと言えますがバランスシートに記載し続けている会社も少なくありません。
また、未払い賃金やサービス残業など未解決の問題を抱えたまま会社の譲渡が行われてしまうと訴訟問題に発展してしまいます。
見えないリスクを放棄するような形での売買契約は避けなければなりません。
企業の客観的な価値は当事者間ではわかりにくいもの、問題点をクリアにし第三者にジャッジしてもらう必要があります。
その上でM&Aの交渉に当たることが適切と言えるでしょう。
会社の抱える法的な問題点を監査しリスクを最小限に留める役割を担うのが弁護士や司法書士、数字に表れない収支を洗いだし財務上のリスクを抑える役割をするのが公認会計士と税理士です。
そして、売り手企業と買い手企業のニーズを照らし合わせ、最適な組み合わせをサポートするのがM&A仲介業者です。
M&A仲介業者の中には、弁護士や会計士など各分野の専門スタッフが揃い、コンサルティングからM&A業務のすべてを請け負う会社もあります。
M&A仲介業者の主な役割
M&A仲介業者の主要な役割は売り手と買い手双方のニーズに合ったパートナー探しです。
金融機関や士業など広いネットワークを駆使して条件に見合うパートナーをチョイスしたり、複数の候補に紹介したりします。
情報の紹介は双方に支障のない範囲で行われ、段階を経て開示されていきます。
M&Aの問題点やリスクには専門家による積極的な対処を行い、合意後の経営体制に関して助言したり相談に乗ったり、企業の行方を見守り続けます。
つまり、企業間の出逢いからお見合いまで段取りし、結婚後の生活まで面倒を見るお節介な結婚相談所のような役割をするのがM&A仲介業者なのです。
ネットワークの広さと経験値
商談というものは可能な限り安く買い、できるだけ高く売るというのが一般的ですが、ことM&Aに関しては価格重視というよりは相性重視と言えます。
もちろん、売り手企業の希望価格と買い手企業の希望価格に大きな開きがあっては縁を結ぶことは難しいため、広いネットワークの中から双方の条件に見合うパートナーをマッチングすることになります。
条件に見合うパートナーが見つからなかったら繰越すことも考慮に入れた判断も必要になってきます。
M&A仲介業者にとってネットワークの広さとマッチングセンスはとても大切な要素です。
人脈を広げることとセンスを磨くことは経験によって培われていきます。
M&A仲介業者としての経験値が試される場面です。
M&A仲介業という資格のない業務への信頼
M&A仲介業者にも大小さまざまな会社があり、それぞれに特化したサービスを展開したり、総合的なプロデュースを行ったりして企業間の積極的な事業展開をサポートしています。
M&A仲介業という特別な資格や許可申請が必要なわけでもないため、税理士や会計士が副業的に始めた小さな会社が圧倒的に多いのが現状です。
専門性は高い反面、知識が偏る傾向にあることも否定できません。
株式上場している大きな仲介業者などはそれぞれの専門家を抱え幅広く対応しています。
資格の必要ない業務において信頼を得、M&A業務を委託されるのは広く深い知見に基づく経験の積み重ねによります。
決して素人判断ではできないのがM&Aです。
大切に育ててきた会社を売る決断をしたときも、規模を拡大するため投資する際にも、経験豊富な信頼できるM&A仲介業者へ相談してみることをお勧めします。
失敗しないM&A仲介会社の選び方はこれ!
M&Aという言葉自体の認知度が低いためM&A仲介業者に関しては存在すら知らなかったという方が少なくありません。
認知度の低いM&A仲介業者ですから、いざM&Aを実行しようとするときに仲介業者に依頼するかどうか迷い、また、どの仲介業者を選べばよいかわからないという経営者の方が多いのも頷ける話です。
そうかといってご自分で性急にM&Aを実施してしまうのはあまりに無謀、多大な時間と労力と費用を要します。
歴史の浅いM&A仲介業ですが、業者数は多くその種類やサービス内容もさまざまです。
自らの会社のM&Aの方向性と仲介業者との相性をよく見極めて選択する必要があります。
M&A仲介業者を選ぶときの注意点
M&A仲介業という業界は歴史も浅く特別な資格を要するものでもありません。
管轄する省庁もなく法整備も整っていないため自由な業界と言えます。
仲介業者を選ぶ際、どのような分野に特化し仲介手数料がどの程度なのかも大切な要素ですが、もっとも重視したいのはそれまでの実績です。
実績すなわち信頼性の高さでもあり、経験を重ねることによって対応の柔軟さが培われ、さらなる信頼を得ることができます。
どのような業界であれ、信頼される業績を重ねていくことが大切なのです。
秘密保持の信頼性
M&Aの仲介を委託するためには会社のすべてを仲介業者にさらけ出さなければなりません。
業績や資産のすべてはもちろん、数字に表れないリスクや私費の投入などの事実を明らかにしないことには、売買のパートナーを仲介してもらったとしてもトラブルが発生してしまいます。
売買を望む企業がすべての情報を開示することは当然のことであり、それを預かるM&A仲介業者の責任は重大です。
仲介業務に際して得た情報を大切に保管し、段階的に情報を開示し、最終的な合意へと結び付けるような努力が必要となります。
同業他社への紹介などはご法度であり、漏えいさせることはM&A仲介業の廃業を意味します。
完璧な情報保管により契約締結に結び付けられる実績こそが信頼性の高さです。
仲介業者にも得意分野がある
さまざまなタイプのM&Aがあり、それに則した仲介業者が存在していることを知っておく必要があります。
買い手企業に対して広いネットワークを持っている会社もあれば、譲渡を考えている多くの企業情報を得ている会社もあります。
また、企業の資本規模によっても得手不得手があり、中小企業や個人商店などを専門に仲介する業者もあります。
それぞれの実績と専門性を客観的に評価したうえで、ご自分の会社にもっとも適した仲介業者を選ぶ必要があります。
無料相談やセミナーへの参加
M&Aをスムーズに進めるためには、企画発案したそのときからM&Aに対する情報収集もしておくことが大切です。
M&A仲介業者の中には定期的にセミナーを実施している会社もあります。
積極的に参加し、情報交換や類似案件例などを参考にM&Aを進めていくことをお勧めします。
セミナーは複数業者と同席し全体的なM&Aの流れをつかむために必要ですが、個別案件に対しては対応できないデメリットもあります。
その部分を補う形での無料相談を実施している仲介業者も少なくありません。
無料相談の中ではさまざまな的確なアドバイスを受けることができます。
M&Aへの知識を深め、どのような手続きが必要かを知り、M&A合意後にも配慮したアドバイスを受けることができます。
経験の深い仲介業者ならではのサービスです。
場合によっては実際の売却価格を試算してくれることもあり仲介業者の選択も含めて、その後のM&Aの展開をどのように運ぶかの大きな指針となります。
料金体系を把握しておく
M&A仲介業者を選ぶときのひとつの基準として手数料の大小があります。
手数料が安いにこしたことはありませんが、安かろう悪かろうでは本末転倒、それなりの対価を支払う覚悟で良いM&Aを進める必要があります。
仲介業者の中には完全成功報酬制という形をとっている会社もありますが、着手料+成功報酬料という料金体系が一般的です。
案件の規模にもよりますが、スピーディで確実なM&Aを望む以上、着手した時点でさまざまな業務が生じるのはやむを得ないことだからです。
例え合意に至らなくとも預けた情報を留保され、繰り越されます。
より良いM&A合意のためには時間を要することもあります。
相性も大切
何を成すにも相性というものが大切です。
相性は夫婦のように育ててゆくこともできますが、M&Aの場合には悠長な時間を確保することが難しいため早い段階で見極める必要があります。
仲介業者がご自分の意志をどれだけ尊重してくれるかは大きなポイントとなります。
担当者とは幾度も交渉を重ねなければなりませんし、M&Aのパートナー企業との相性については言うまでもないことです。
数字に置き換えられる部分に加え、フィーリングで判断してしまう部分もありますが、気持ち良くM&Aを進めていくことが成功への近道です。
M&A仲介業者へ支払う手数料の仕組みとは?
M&Aにおける仲介手数料というものが、どの時点で発生するのかはそれぞれの仲介業者によって異なります。
多くの仲介業者は相談に関して課金することはありませんが、相談料という名目を設けている会社もあります。
その後、調査開始時に発生する着手金や中間手数料などを経て成功報酬までを加算していくと、決して安い金額ではありません。
M&A案件の規模や仲介業者によって手数料のパーセンテージは異なりますが、M&A仲介業者への成功報酬を含む手数料の全容についてご案内します。
複雑な料金体系
M&A仲介業に対する手数料はいくつかの種類に分けられ、進捗状況に応じて支払われることが一般的です。
しかしながら、近年になって他社との差別化を図り、中間手数料一切なしの成功報酬のみの仲介業者も増えて来たことも事実です。
成功報酬に関しても一律にリーマン式を採用していますが、最低手数料は各社それぞれです。
大手の仲介業者の最低手数料が案件の譲渡金額をはるかに上回る場合もあります。
そのようなケースはトラブルの元となるため、あらかじめM&A仲介業者の料金体系についてリサーチしておくことが必要です。
① 相談料と着手金
仲介業者によっては相談料を設けている会社もありますがほとんどの場合、無料となっています。
逆に着手金についてはほとんどの業者が50∼500万円の範囲で課金しています。
これは案件に着手した時点で調査費用や資料作成のための経費がかかってしまうためです。
ところが、IT技術が発達した昨今、広範なネットワークを持つ仲介業者などは情報収集や資料作成に時間と手間を要しないため、着手金も無料としている会社が増えてきました。
② 中間手数料
M&A契約において双方が基本的な形で合意したときに仲介業者に支払われる手数料です。
その後、契約が破談になったとしても返還されることのない手数料です。
相場としては成功報酬の10∼20%、金額にして50∼200万円が一般的です。
③ リテイナーフィ
すべての仲介業者に当てはまるわけではありませんが、M&Aの交渉が決まるまでの契約期間中、毎月支払う手数料をリテイナーフィと言います。
月額報酬と言い換えることもできる手数料の相場は30∼200万円と言われます。
M&A合意が長引きそうな場合、リテイナーフィの発生しない仲介業者を選ぶことが賢明と言えます。
④ デューデリジェンス費
M&Aに関する財務調査にかかる費用をデューデリジェンス費と言います。
数十万円の手数料が相場となっていますが、デューデリジェンス費を設定している企業は稀です。
しかしながら、設定している会社にとって必要経費であり、M&Aの成功を左右しかねない手数料のひとつです。
⑤ 成功報酬
仲介業者によっては①∼④の手数料がまったく発生せず、この成功報酬だけを請求する会社もあります。
それぞれの経営方針とM&A戦略があるため、良し悪しを論じることはできません。
ただし、成功報酬にかかるパーセンテージは一律であり、すべての仲介業者がリーマン式を採用しています。
すなわち、5億円以下が5%、10億円以下が4%、50億円以下3%、100億円以下2%、100億円超が1%という基準です。
大規模なM&Aに関しては証券会社や銀行が仲介するケースがほとんどですので、仲介業者として現実的でない数値ではあります。
逆に中小企業を対象としたスモールM&Aに関しての成功報酬を1億円以下で500万円、1千万円以下を150万円などと利用しやすい料金設定をしている仲介業者もあります。
成功報酬制に関して注意すべきは譲渡金額に対する料率か?あるいは移動総資産に対するパーセンテージか?ということです。
移動総資産より譲渡金額がはるかに安価であるケースが多いので必ず確認しておく必要があります。
最低手数料について
仲介業者によっては最低手数料を設定している会社もあります。
その相場は500~2000万円が一般的であり、スモールM&Aの譲渡金額を上回るケースも少なくありません。
交渉や調査に多大な費用がかかるとはいえ、依頼者にとっても案件以上の金額を請求されることは心外と言えます。
中小企業にM&Aが今ひとつ普及しない最大の理由がここにあります。
その他の必要経費
名義の書き換えなどの際、発生する費用は実費負担となるのが通常です。
また、必要とあれば弁護士への依頼、買収監査にかかる費用などが別途料金として加算されます。
これらの経費も決して安いものではないということは念頭におく必要があります。
安さで選ぶか?実績で選ぶか?
成功報酬型の仲介業者が増えてきたとはいえ、すべての手数料と必要経費を加算すると決して安くはありません。
売り手にとっては、譲渡金額から算出することもできますが、買い手側にとっては二重の投資となります。
安価であることがすべてではありませんが、必要ない経費もあることも確かです。
実績を積み重ねてきた大手の仲介業者が高めの最低手数料を設定していることは仕事への自信の裏付けでもあります。
また、これから実績を積み重ねるべく他社との差別化を図っている新進気鋭の仲介業者もあります。
仲介業者の選択基準はそれぞれ、まずは相談してみることです。
担当者との出逢いによってM&Aへの道筋が付けられます。
対象条件:ボイスノート会員
有効回答者:609人
(調査日:2019/8/5)