花火が夏の風物詩な理由は隅田川にあり?
日本人って、花火が大好きですよね。
例えば7月25日に開催される隅田川花火大会のような大きなイベントは毎年テレビ中継されるほど、花火は日本の夏の風物詩として認知されています。
Contents
日本の花火の歴史
そもそも日本の花火文化はいつ広まったのでしょうか。
文献上では室町時代にはもう既に花火は存在していたのですが、実際に庶民に広まったのは江戸時代に入ってからのようです。
というのも、江戸時代になるとそれまで盛んに行われていた戦(いくさ)がすっかりなくなり平穏な世となりましたが、それに伴って鉄砲に使用する火薬の需要が激減します。
その影響を受けて、花火を専門に扱う火薬屋という専門技師が登場したと言われています。
打上花火を扱うには?
日本の花火を大きく区分けすると、取り扱いや打ち上げに許可が必要な大型の「打上花火」と、玩具店やコンビニ、スーパーなどで販売されて家庭などで消費される小型の「玩具花火」の2種類になります。
玩具花火は誰でも使用できますが、打上花火の点火作業を行うことができるのは、日本煙火協会が発行する「煙火消費保安手帳」を所持した煙火消費従事者に限られるため、我々は打上花火を打ち上げることができません。
参考:現在花火師として活躍しているのはどんな人達ですか?(日本煙火協会)
花火が夏の風物詩になった理由
花火が日本の夏の文化になったのは、日本の花火が「川」と強い関係にあったからだと言われています。
というのも、江戸時代は幕府が隅田川以外での花火の禁止のお触れを出していたこともあり、日本の川開き(7月下旬~8月上旬)にあわせて夏の風物詩として発展したのが大きなきっかけのようです。
しかも、日本は四季がくっきり分かれている国なので、春夏秋冬の季節にあわせてイベントを行う風習があり、季節的にも梅雨の明けた7月後半から花火大会が多くなるのも自然の流れであると言えますね。
ちなみに花火は秋の季語なんですが、これはかつて7~9月を秋とした名残りのようです。
電気点火システム、ありがとう!
打上花火の製造はほとんどの工程が手作業のため量産が不可能だったため、花火は昔から非常に人気があったにもかかわらず、長い間花火大会の数はあまり増えることはありませんでした。
ところが1980年代あたりから安価な中国産の花火が大量に輸入されるようになり、更に花火職人の鍵屋十四代天野修氏により電気点火システムが開発され、少人数で比較的安全に花火の打ち上げができるようになったことから、花火大会の数は急激に日本全国に広まっていきました。
ちなみに現在は、およそ1,000の花火大会が行われていると言われています。
まだ間に合う!これから見れる花火大会!
全国各地で行われる花火大会は、7月下旬から8月初旬あたりがピークとなりますが、
7月末から8月まで、毎週末だけでなくほぼ毎日どこかで花火が打ち上げられています。
その中から、独断と偏見で「これは!」と思うものを紹介しましょう。
まだまだ間に合いますよ!
テレビでも見れる!隅田川花火大会
今日25日、歴史的にも有名な隅田川花火大会が開催されます。
隅田川の上流と下流に設けられた2つの会場で、合計2万発の花火が約1時間半に渡って打ち上げられます。
今年で38回目となるこの花火大会は、例年テレビ中継されており、今年もテレビ東京で午後6時半から生放送されます。
地上からのカメラに加え、ヘリコプターからも中継されるとのこと。
現地に行けない人は、テレビ画面で楽しみましょう。
ちなみにテレビでは副音声も実施。
「笑い飯」の2人が初めての隅田川花火大会を観ながら喋るようなので、関西の方も楽しめるかも!?
参考:隅田川花火大会
独占生中継!隅田川花火大会(テレビ東京)
関連:7月25日はかき氷の日!天然氷のかき氷でクールダウンしよう!
酒田花火ショー(8月1日 山形県)
東北地方でもトップクラスの花火大会が、この酒田花火ショーです。
俳句にも詠まれた最上川を舞台に、約1万2000発の花火が打ち上げられます。
http://www.sakata-kankou.com/event/readme/firework/
びわ湖大花火大会(8月7日 滋賀県)
琵琶湖南部の大津市で開催されるこの大会、今年は琵琶湖周辺の文化遺産をテーマに「日本遺産ビワイチの旅」として、約1万発の打ち上げが予定されています。
http://www.biwako-visitors.jp/hanabi/index.html
東京湾大華火祭(8月8日 東京都)
今年で27回目となるこの花火大会。
東京オリンピックに向けた工事が始まり会場が使えなくなるため、来年以降は中止となっています。
オリンピック以降も再開が未定のため、もしかすると今年が最後になるかもしれないとも言われています。
まさに見逃せない大会かもしれません。
http://www.city.chuo.lg.jp/bunka/event/toukyouwanndaihanabisaimeinn.html
第45回みなとこうべ海上花火大会(8月8日 神戸市)
港町神戸を彩るこの花火大会。
以前はそれほどの規模ではなかったのですが、近年打ち上げ本数を増やし、関西でも有数の花火大会となりました。
https://kobehanabi.jp/
第67回諏訪湖祭湖上花火大会(8月15日 長野県)
諏訪湖では「サマーナイトファイヤーフェスティバル」として、約1か月間、連日800発の花火が打ち上げられます。
ただしこの日ばかりは、打ち上げ本数4万発と全国でも屈指の規模を誇る花火大会になります。
http://www.suwako-hanabi.com/kojyou/index.html
かごしま錦江湾サマーナイト大花火大会(8月22日 鹿児島県)
九州でも最大級と言われるのが、この「かごしま錦江湾サマーナイト大花火大会」です。
鹿児島湾と桜島を背景にした花火の雰囲気には定評があります。
http://hanabi.kankou-kagoshima.jp/program.html
第33回全国新作花火競技大会(9月5日 長野県)
9月に入ると、さすがにグッと少なくなりますが、そうした中で開催されるのが、この競技会です。
全国から集まった花火師が、合計約1万8000発の花火を打ち上げます。
http://www.suwako-hanabi.com/shinsaku/index.html
以上、本当にほんの一部ですがご紹介しました。
これ以外については、日付や場所ごとに花火大会の情報を調べられるサイトがあるので、
そういったサイトをぜひ活用してください!
参考:花火カレンダー2015全国花火大会(ウォーカープラス)
ライブカメラで在宅花火大会?
花火は見たいけど、花火大会はとにかく混んでいるし、でも部屋の窓からは見えないし・・。
という方におすすめなのが、インターネット中継です!
最近では一般の人でも簡単に高画質なライブ中継が出来るようになりました。
大きめの画面に中継を映せば、さながら現地にいるかのような気分で花火を楽しむことが出来る・・・かも?
2014年のデータですが、花火大会の中継やライブカメラの情報をまとめたサイトがあったので、ご紹介します。
花火のライブカメラ(LiveCamJAPAN)
http://orange.zero.jp/zad23743.oak/livecam/
今年の夏はさらに暑さが増すと言われています。
苦しい夏になりそうですが、少しでも花火で「夏らしさ」を気持ち良く感じられたら良いですよね。
関連:熱中症予防の対策。温度湿度管理と水分補給をしっかりと!
【Q】今年の夏、花火大会に行く予定はありますか?
花火に関するアンケート
対象条件:日本全国のモニターさん
回答者数:1000人(調査日:2015/7/20)
思っていたよりはちょっと少ない…ようなイメージです。
記事中にもあるように、毎週のようにどこかで開催される予定です。
せっかくの夏だし、たまには花火モードに浸るのも良いのではないでしょうか?