オンラインゲームの大敵「ラグ」
今はPCだけでなく、各種ゲーム機やスマホといった様々なデバイスでオンラインゲームを楽しめるのが普通になりました。ファミコン時代からゲーム好きの筆者としても喜ばしいことです・・・が!そんな喜びに水を差す現象が一つ。
「ラグ」です。寝っころがる方のラグではなく、「タイムラグ」の「ラグ」。
普通ゲームはコントローラーのボタンを押したり、マウスをクリックしたりすれば、ボタンに応じた反応がすぐに画面上に表示されます。ですが、なんらかの理由でその反応が遅れることがあり、その現象を指して「ラグ」と言います。
(最近はラグが起きがちなこと=「ラグい」なんて表現もあるようです)
のんびりプレイするジャンルのゲームならそこまで問題ありませんが、アクションやシューティング、対戦格闘といった一瞬の判断が勝敗を分けるようなゲームでは、重大なミスにつながります。
自分だけでなく、対戦相手や協力プレイをしているメンバーにも迷惑がかかるだけに、ラグが起きない環境を整えるのがオンラインゲームのマナーの一つと言えるでしょう。
今回はそんなオンラインゲームのラグを解消する方法をご紹介します。
Contents
ラグを起こさないための必要速度って?
ゲームに限らず、オンラインの動画視聴で読み込みが遅くて途中で止まってしまったり、画質が悪い状態が続いたりするとストレスが溜まりますよね。オンラインゲームのラグや動画の読み込み遅延といった現象は、ほとんどがインターネットの通信状態が原因で起こります。
インターネットの通信状態の良さは、サーバーと端末の間でデータをやり取りする速さ=通信速度によって決まります。
ただ、どのくらいの数値が出ていれば良いのかを知らないと、自分の使っている機器の通信速度が遅いのか速いのか分かりません。結論から言うと、オンラインゲームを快適にプレイするのに必要な速度は「100Mbps」(bpsは1秒当たりのデータ転送量を示す単位)です。
通信環境を表す数値には「上り」と「下り」がありますが、「上り」とはデータをアップロードする速さ、「下り」はデータをダウンロードする速さです。オンラインゲームや動画視聴では、主に下りの数値に注意すれば問題ありません。機器のネットワーク状況を確認する画面から、この数値を上回っているかどうかで、通信状態の良し悪しを判断しましょう。
注意したいのは、インターネット回線サービスには「最大速度」と「実測値」があり、必ず「最大速度」の数値で利用できるわけではない、という点です。これは他の回線状況などの影響を受けるためで、最大速度が100Mbpsだったとしても、実測値は30Mbps、といったケースが多々あります。
30Mbpsくらいだと、ネットサーフィン、動画の視聴などは問題なくできますが、サイズが大きいデータのダウンロードや最新のオンラインゲームを快適にプレイするのは厳しいでしょう。実測値を上げたい場合は、速度が遅くなっている原因を特定して、記事後半でご紹介している対処方法を試してみてください。
PING値とは?
もう一つ、オンラインゲームを快適にプレイする際に知っておきたいのがPING値(ピン値)です。PING値は簡単に言えば、ラグが起きている状態を数値化したものです。
PING値は端末とサーバーのデータの往復時間を示したもので、単位は「ms」(ミリ秒=1/1000秒)が使われます。PING値の数字が大きくなるほどラグ(遅延)が長いことを表します。PING値がどのくらいであればプレイに支障がないのかというと・・・
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PING値の目安
- 速い:0~30ms
- 普通:31~50ms
- 遅い:51~100ms
特にシューティング、対戦格闘などの反応速度を求められるジャンルでは、15ms以下のPING値が理想です。また、対人ではなく対CPUが主なRPGなどのジャンルではPING値が50ms~100msの環境でも、問題ないとされています。
これらのPING値は、PCなどブラウザが使用できる端末であれば以下のサイトから見ることができます。
SPEEDTEST:http://www.speedtest.net/ja
また、ゲームによってはPING値を表示させられるものもあり、そちらを参考にすることもできます。ただし、速度測定サイトとゲーム内で表示されるPING値は、大元のサーバーが違うので数値に差が出ることに注意しましょう。
大抵ゲーム内の方がPING値の数字が大きくなりますが、測定サイトでPING値がある程度低い結果が出ているのであれば、ゲーム内でも極端に遅くなることはありません。
オンラインゲームのラグが起きる原因6つと対処方法
オンラインゲームのラグや動画の読み込み遅延を防ぐためには、オンラインゲームのサーバーからゲームが表示されるモニターやデバイスまでの、どこで問題が発生しているかを把握する必要があります。具体的には分からなくても、大体どのあたりで不具合が起きているか分かるだけでも、対処の方法が変わるからです。
有線接続しているオンラインゲームの場合なら
ゲームサーバー(運営側)→インターネット回線業者→プロバイダ→住んでいる場所→ONU→ルーター→LANケーブル→パソコン(ゲーム機)
という流れでゲームのデータがやり取りされることになります。(Wi-Fi接続やスマホ、タブレットの場合は、LANケーブルは省略されます)
この流れのどこかにラグの原因がひそんでいるので、それぞれのポイント別で対処方法を見てみましょう。
ゲームサーバー(運営側)が原因の場合
対処方法:なし
見てみましょう・・・と言ったばかりですが、ゲームサーバーがラグの原因となっている場合は対処方法はありません。一緒にゲームプレイしているプレイヤーの誰かがラグの原因となっている場合も同様です。
早く改善してくれることを祈るか、ゲームのことは一旦忘れて散歩にでも出かけましょう。
インターネット回線、プロバイダが原因の場合
対処方法:プロバイダのプランの変更、プロバイダの変更、回線業者の変更
インターネットに接続できる回線にはいくつか種類があり、この回線を管理、提供しているのが回線業者です。
回線の種類は
- 光回線
- モバイル回線
- ケーブルテレビ
- ADSL
- ダイヤルアップ
の5種類で、回線業者によって提供している回線が異なります。
そして、プロバイダは各家庭がインターネットを利用できるように、回線業者とユーザーを橋渡しする存在です。
インターネットの利用には、基本的に回線業者とプロバイダ、両方との契約が必要です。(ポケットWi-Fi利用の場合はプロバイダのみ)
オンラインゲームを快適にプレイしようと思った場合、速度から見て選択肢は「光回線」一択です。もしあなたが既に契約しているプロバイダのプランが「光回線」を利用するプランでなかったら、まずはプランの変更を考えてみましょう。
他のプロバイダの光回線のプランと比較して、条件が良さそうだったら、プロバイダの変更も選択肢の一つです。また、同じ光回線でも回線業者によって値段や速度などが異なります。他の光回線の方が快適に利用できそうだと思ったら、回線業者の変更も検討しましょう。
ここまで手間が少ない順でご紹介しましたが、最近は「光回線」とプロバイダの契約が一体型になったプランも数多くあり、回線業者を選ぶことでプロバイダが自動的に決まります。そのため最初から、「光回線」の回線業者をトータルの費用や速度などを基準に選んでいくのがおすすめです。
住んでいる場所が原因の場合
対処方法:なし(引っ越す)
各プロバイダの接続点と自宅との距離が通信の速さに影響します。インターネットの接続点は東京に集中しており、沖縄や北海道、離島や外国など、東京から距離が離れるほど通信に遅れが発生するので、この原因への対処方法は東京の近くに「引っ越す」ことになります。
あっさり「引っ越す」と書きましたが、回線環境を改善するためだけにこの方法を取るのは全く現実的ではありませんよね(汗)。仮に接続点の近くに引っ越したとしても、確実に通信状態が改善する保証はないので、他の方法で改善することをおすすめします。
ONU、ルーターが原因の場合
対処方法:再起動する、ルーターの設定を変更する、ONU&ルーターを交換する
光回線の場合、自宅で接続点からの光通信を受け取るのが光回線終端装置(ONU)です。ONUは各回線業者ごとに異なるものが使用されており、ユーザー側で交換することはできません。
ルーターはONUに届く光通信を複数の端末で使えるように分岐させる機器です。プロバイダと契約した際にレンタルという形で提供してもらえますが、電器店などでより通信速度の速いゲーム専用のルーターを購入して交換も可能です。
ルーターによってはPING応答を許可する設定に変更することでラグが改善することがあります。また、ONUもルーターも、再起動することで通信状態が回復することがあります。
(筆者が以前通信トラブルでプロバイダに問い合わせた際も、最初にONUとルーターの再起動を提案されました)
ルーターの寿命は5年前後と言われているので、今使っているルーターが古いものなら、買い替えも検討してみましょう。
LANケーブルが原因の場合
対処方法:LANケーブルの状態を改善する、交換する
パソコンとルーター、そしてONUを接続するLANケーブル。ある程度長さがあると束ねて使いたいところですが、ケーブルを束ねていることで伝送性能が悪くなり、ラグの原因となることもあります。適切な長さのLANケーブルを束ねず使用するのが理想です。
また、有線LANの規格が古い場合、100Mbps以上の速度に対応できない場合があります。有線LANが古くてくたびれているという場合はなるべく交換しましょう。
今はWi-Fiを使った無線接続も普及しましたが、オンラインゲームのプレイは通信の速さと同時に安定性も求められます。無線LANは気軽にインターネットに接続できて便利ですが、電波干渉を受けたり、距離によって大幅な速度低下が起こったりする可能性があり、有線接続と比べると安定性に欠けます。
PCやゲーム機でオンラインゲームをプレイする場合は、LANケーブルによる有線接続をこころがけましょう。
プレイ機器本体が原因の場合
対処方法:設定を最適化する、本体を買い替える、プレイ機器を交換する
PCやゲーム機本体の設定が原因で、ラグが発生することもあります。PCの場合はネットワーク関連の設定を変更する、ゲーム機の場合本体の設定を変更してPING値を安定させる、といった作業をすることで、ラグを改善できます。
PCのスペックが古いなと感じたら、PC本体を買い替えることをおすすめします。また、ゲームによっては別の端末でもプレイ可能なものがあるため、プレイする機器を変更するのも一つの手段です。
いかがでしたか?こうしてみるとオンラインゲームでラグが発生する原因と対策は本当に幅広いですね。対策するのに時間や手間がかかる方法が多いことも分かりました。
ラグはない方が良いものですが、完全になくすことはできない現象でもあります。まずは自分でできる範囲で対策して、ラグの少ない快適なゲーム環境を実現していきましょう!
ラグの対処、面倒に感じる人が多数!
実際にオンラインゲームのラグに悩まされた人はどのくらいいるのでしょうか?
オンラインゲームをプレイしたことがあるボイスノート会員289人に、アンケートを実施しました。
まずオンラインゲームをプレイしているときにラグに悩まされたことがあるかを聞いてみました。
オンラインゲームのプレイで、ラグに悩まされたことはありますか?
「ある」と答えた方が63.3%でした。半数以上の人は、ラグに悩まされたことがあるようです。
続いて、ラグを解消するために、何らかのアクションを起こしたか聞いてみました。
発生したゲームのラグを解消するために、何らかの対応をしましたか?
「対応した」という方は40.4%、「対応しなかった」という方は59.6%でした。実際にアクションを起こす人は、半数以下という結果でした。
さらに実際にラグを解消した人に、その際の対応は面倒だったかどうか聞いてみました。
ゲームのラグを解消するための対応は、面倒に感じましたか?
「とても面倒に感じた」が37.8%、「面倒に感じた」が47.3%と、8割以上の方がラグ解消のための対応を面倒に感じたと回答しました。
原因にもよりますが、回線業者やプロバイダを変えるとなれば、契約の変更も必要ですし、ルーターなどの機器を交換する場合も、取り付けや設定の作業が必要になります。こうした手間の多さが、対応を起こす人がそこまで多くない一因なのかもしれませんね。
面倒でもアクションを起こした方、立派です。
通信方法を追加してゲームも動画も快適に!「v6プラス」
快適な通信環境を実現するには、面倒な作業や手続きは避けて通れないのでしょうか?答えはノーです。
手間をかけずラグを解消する方法・・・それは、「追加の通信方法を設ける」こと!
今回共同で調査を行った株式会社TAMは快適にインターネットが利用できるようになる接続サービス「v6プラス」を提供しています。
サービスは全国が対象で、回線工事は不要。利用開始のための接続ID・パスワードもいりません。
アクセスが集中し混雑しやすいポイントを通過せずにインターネットへつなげるため、夜間や休日でもストレスなくインターネットをお楽しみいただけます。
v6プラスであれば、新しく契約をしたり、エリアの制限を受けたり、設置作業を行ったりといった手間は一切かけることなく、快適なゲームプレイや動画視聴が可能になります。
面倒な作業は避けたいけど、ゲームのラグは極力防ぎたい・・・そんなときは「v6プラス」を頼りましょう!
対象条件:オンラインゲームをプレイしたことのあるボイスノート会員
有効回答者:289人
(調査日:2019年6月21日~2019年6月22日)